2006年07月12日

成人病は繊維不足が原因?

玄米や米ぬかに含まれる成分の中でも、もっとも注目したいのが、ダイエタリーファイバー(食物繊維)です。

ダイエタリーファイバーは消化吸収されることなく、そのまま排出されるものの総称ですが、以前は「消化に悪くて健康にはあまり意味のないもの」として軽視されていました。

ところが、成人病・生活習慣病と食生活の研究が進むにつれて、ダイエタリーファイバーの果たす役割が大きいことがわかってきました。とくに腸の中で、大変重要な働きをすることが明らかになりました。

世界ではじめてダイエタリーファイバーの働きを発見したのは、イギリス人外科医のバーキット博士です。

博士は、イギリス人の食生活をアフリカの人々の生活と照らし合わせ、なぜアフリカの人々に成人病が少ないのか調査しました。

その結果、食物から摂取している食物繊維が関係していることを突き止めたのです。

ダイエタリーファイバーの研究の歴史は浅く、このバーキット博士は、その先駆者のひとりともいえるでしょう。

博士は、アフリカで25年間にわたってがん・大腸がんの手術に当たるうちに、ある事実に気づきました。

アフリカの先住民たちの方が、白人に比べて大腸がん・大腸がんや心筋梗塞にかかりにくく、死亡率も低いということです。

その原因を突き止めるために、さらに調査を進めました。

そして、先住民たちの排泄物の量が、白人に比べて倍以上も多く、しかも食物を口にしてから排泄するまでの時間も短いことがわかりました。

食べたものは体内にとどめず、すみやかに排出する、このことが健康と密接な関係があるのではないかと考えたのです。

そこでバーキット博士は、先住民たちが日常どんなものを食べているかを調べてみました。その結果、イモ類や雑穀類に含まれている食物繊維のすばらしい働きを発見したのです。

バーキット博士の他にもインドの学者が、1968年に、北インドの住民は南インドの住民に比べて大便の量も多く、大腸がん・大腸がん発生率が少ないことを発見しました。

その理由を、北インドの人々が雑穀や野菜を大量に摂取しているからだと、と説明しています。

これらの研究がきっかけになって、食物中の食物繊維の研究が本格的におこなわれるようになり、成人病の予防と治療に非常に有効だとわかってきました。

このように人間の体を正常にさせるダイエタリーファイバーを、日本では食物繊維と一般には呼んでいます。

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