2006年07月10日
ダイエタリーファイバー不足しがちな日本人の食生活
ダイエタリーファイバーの研究が進み、成人病の予防と治療に効果があることが発見されてから、欧米ではにわかにダイエタリーファイバーが食品に取り入れられるようになりました。
小麦をまるごとひいて作った全粒粉パンや、リンゴなどの繊維を入れたファイバー食品、小麦フスマなどがブームになっています。
小麦フスマというのは、小麦を精製するときに取り除かれた部分のことです。
いわば、玄米の場合の米ぬかにあたる部分です。
米を主食としている日本人に比べ、ダイエタリーファイバーが不足しがちな欧米人は、小麦フスマに着目しました。これならば、コーンフレークやハンバーグに混ぜたり、オートミルにしたりして、手軽に食べることができるからです。
先にあげたバーキット博士の調査では、欧米人の一日の平均排泄物は100~120グラムでした。
これは日本人の150グラムよりも少ない数字でした。
欧米人に比べると、日本人の方が少食といわれていますが、食べる量と排出している量を考えてみると、欧米人の方が日本人に比べて、少ししか排出していないことがわかります。
欧米人の食生活の方が、ダイエタリーファイバー不足になりやすい傾向があるのです。
幸いなことに、日本人は米を主食とするうえに、ワカメやひじき、ゴボウ、大豆など、ダイエタリーファイバーが豊富な食品を多く摂取しています。
そのため、排出量を比べると、わずかながら欧米人を上回ることができたのです。
ところが、戦後、生活が豊かになるにしたがって、日本人にもダイエタリーファイバー摂取量減少傾向が目立つようになりました。生活の洋風化や食生活が多様化したのがその要因です。
また、ダイエタリーファイバーの摂取量とは反対に、動物性脂質の摂取量は増えています。
その結果、日本でも成人病や生活習慣病が深刻な問題となってきました。
日本人は、欧米文化のいいところばかりでなく、弊害まで受け継いでしまったのです。
そのため日本でも、最近はダイエタリーファイバーが注目され始めました。
欧米にならって、輸入食品売場や自然食品売場で、小麦フスマを買い求めて利用している人もいるようです。
小麦フスマを利用するのもひとつの方法ですが、それよりももっと簡単な方法があります。
玄米を精米するときに出る米ぬかです。
もともと日本人は、米を中心とした食生活を送ってきました。
小麦よりも玄米の方が身近な存在なのです。
米ぬかも小麦フスマ同様、ダイエタリーファイバーを豊富に含んだ食品です。
現代人が一日に必要としているダイエタリーファイバーの量は、人によって腸の長さや機能に差があるので一概には決められませんが、だいたい8グラム程度を目安にするといいといわれています。
国民栄養調査がはじまった昭和22年の頃、ダイエタリーファイバーの摂取量は農村部の人々が一日約8グラム、都市部の人々が約7グラムでした。
このころは、日本の食糧事情が最悪の頃です。麦や玄米などの穀類やイモ、カボチャ、大根などの根菜類が食卓の主役となることが多く、肉や油脂類は、あまり食べる機会がありませんでした。
戦後約60年を経過した現在では、ダイエタリーファイバーの摂取量は一日約6グラムに減少しています。
注意したいのは、これは平均値だということです。
都市部に住む人の方が、農村部の人よりもダイエタリーファイバーの摂取量は少ない傾向があります。
中には一日5グラム以下というケースもあるといわれています。
たとえば、一日5グラムを摂取している人は、さらに2~3グラムのダイエタリーファイバーをとるようにしなければ、理想の数字にはなりません。
2~3グラムというと簡単なように思えるかもしれませんが、毎日続けるとなると大変です。
毎日ゴボウやイモ、ごま、おからなどを食べ続けなければならないのです。
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